ジャガイモYウイルスえそ系統に対するモノクローナル抗体作製とELISAによる検出

書誌事項

タイトル別名
  • Production of monoclonal antibodies to recombinant coat protein of Potato virus Y and their effectiveness for virus detection by enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA)
  • ジャガイモ Yウイルスエソケイトウ ニ タイスル モノクローナル コウタイ サクセイ ト ELISA ニ ヨル ケンシュツ

この論文をさがす

抄録

ジャガイモYウイルスえそ系統(PVY-N)の外被タンパク質(CP)を大腸菌で発現させ,これに対するモノクローナル抗体(MAb)を作製し,ELISA法への適用を検討した。RT-PCRによって増幅させたCP遺伝子をpMAL-c2X発現ベクターにクローニングし,大腸菌に形質転換後,タンパク質を発現させてPVY-NのCPを得た。これをマウスに免疫し,PVY-Nタバコ罹病葉(以下,罹病葉)を用いて血清の抗体価を測定後,マウスを選定し,ハイブリドーマを作製した。限界希釈して得たクローンについて罹病葉を抗原としたスクリーニングを行い,PVY-Nに広く反応するMAbを得た。MAb D5を用いて直接吸着法(PTA-ELISA),ELISA法の二重抗体サンドイッチ法(DAS-ELISA),三重抗体サンドイッチ法(TAS-ELISA)に用いたところ,いずれのELISAにも適用でき,DAS-ELISAおよびTAS-ELISAでは罹病葉の10 4希釈,PTA-ELISAでは10 5希釈まで反応が認められた。また,MAb D5は抗原吸着を37℃で1時間,標識抗体を37℃で1時間反応させる直接法PTA-ELISAにも適用でき,その感度は罹病葉の10 4希釈までであった。MAb D5株はすべてのPVY-Nウイルス株を検出したが,一部のPVY-Oウイルス株にも反応した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ