グローバル化時代における貧困予防としての「言語力」—オランダの非西洋系児童集中校の事例から—

書誌事項

タイトル別名
  • Developing Language Proficiency as Poverty Prevention: The Dutch Case in Urban Primary Schools with High Concentrations of Non-Western Children
  • グローバル化時代における貧困予防としての「言語力」 : オランダの非西洋系児童集中校の事例から
  • グローバルカ ジダイ ニ オケル ヒンコン ヨボウ ト シテ ノ 「 ゲンゴリョク 」 : オランダ ノ ヒセイヨウケイ ジドウ シュウチュウコウ ノ ジレイ カラ

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抄録

 本稿は、社会経済的不利を抱える子どもへの言語力育成のありようを、オランダの「非西洋系児童集中校」の教育実践に焦点をあて検討したものである。その結果、まず、すべての個のニーズに応じた学習指導への重要な要素は、教育実践に携わる人材の確保とチームワークはもとより、人材不足補完の役割も含めた積極的なICTの利活用であることを指摘した。次に、子どもと保護者の社会文化的/社会経済的背景が学校組織全体で共有され、かつ「言語力」は社会への統合と包摂を決定付ける重要な要因であると認識することの重要性を示した。それによってビジョンが共有され、より良い教育実践に向けた教職員の協働による組織的対応が促進されうることを指摘した。

収録刊行物

  • 教育学研究

    教育学研究 81 (2), 200-213, 2014

    一般社団法人 日本教育学会

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