市中感染型MRSAの分子疫学的調査－市販流通食肉がその感染媒体である可能性の検討－

• 緒方 喜久代

  産業医科大学　医学部　微生物学教室 大分県衛生環境研究センター

• 成松 浩志

  大分県衛生環境研究センター

• 鈴木 匡弘

  愛知県衛生研究所

• 樋口 渉

  新潟大学　大学院　医歯学総合研究科　国際感染医学講座

• 山本 達男

  新潟大学　大学院　医歯学総合研究科　国際感染医学講座

• 谷口 初美

  産業医科大学　医学部　微生物学教室

書誌事項

タイトル別名

• Molecular Epidemiological Study of Community-Acquired Methicillin-Resistant <i>Staphylococcus aureus</i> (CA-MRSA) －An Examination of Commercially Distributed Meat as a Possible Vehicle for CA-MRSA－
• シ ジュウ カンセンガタ MRSA ノ ブンシエキガクテキ チョウサ : シハン リュウツウ ショクニク ガ ソノ カンセン バイタイ デ アル カノウセイ ノ ケントウ

抄録

黄色ブドウ球菌は，食中毒や院内感染型MRSA （hospital-acquired methicillin-resistant Staphylococcus aureus （HA-MRSA））の起炎菌として公衆衛生上重要な位置を占めてきた．加えて近年，市中感染型MRSA （communityacquired methicillin-resistant Staphylococcus aureus （CA-MRSA））の増加が問題になっている．しかし，その感染源は明らかにされておらず，疫学情報の報告も少ない．本稿では，市中におけるMRSAの汚染状況を把握するため，大分県下で流通する市販食肉305検体と下痢症患者便1,543検体を対象に，黄色ブドウ球菌ならびにMRSAの分離を試みた．黄色ブドウ球菌は301株分離され，うちMRSAは18株（鶏肉2株，豚肉1株，鴨肉1株，下痢症患者便14株）で，すべてPantonValentine leucocidin遺伝子陰性であった．これらMRSA株の性状比較ならびに分子遺伝学的疫学解析を行い，市販流通食肉がCA-MRSAの来源の一つとして伝播拡大に関与している可能性を明らかにした．

収録刊行物

• Journal of UOEH

  Journal of UOEH 36 (3), 179-190, 2014-09-01

  学校法人 産業医科大学

キーワード

• CA-MRSA
• 市販流通食肉
• 下痢便
• コアグラーゼ
• エンテロトキシン

詳細情報

• CRID: 1390282680059682816
• NII論文ID: 110009843728
• NII書誌ID: AN0009832X
• DOI: 10.7888/juoeh.36.179
• COI: 1:STN:280:DC%2BC2M7hvVWjsw%3D%3D
• ISSN: 21872864
• ISSN: 0387821X
• NDL書誌ID: 025801551
• PubMed: 25224710
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I025801551
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/juoeh/36/3/36_179/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2015005221
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可