外来治療の Narrow-band UVB 療法が奏効した汎発性環状肉芽腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Granuloma Annulare Successfully Treated with Narrow-band UVB
  • 症例 外来治療のNarrow-band UVB療法が奏効した汎発性環状肉芽腫の1例
  • ショウレイ ガイライ チリョウ ノ Narrow-band UVB リョウホウ ガ ソウコウ シタ ハンハツセイ カンジョウ ニクガシュ ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

75 歳,男性。2 型糖尿病の既往あり。手背と背部に紅色丘疹が出現したため当科を受診した。組織学的に乾酪壊死を伴わない小型の類上皮細胞肉芽腫であった。CT など全身検索を行ったが他臓器に所見がないことから皮膚サルコイドと診断した。顔面に皮疹が出現したためプレドニゾロン (以下 PSL) 内服治療を開始した。皮疹は消退したが糖尿病のコントロールが悪化した。維持量でも躯幹に環状の皮疹が出現してきたため再度皮膚生検を施行した。組織学的所見は辺縁のはっきりしない類上皮細胞肉芽腫であった。 臨床症状と病歴から汎発性の環状肉芽腫 (granuloma annulare:以下 GA) と診断し,糖尿病コントロール目的に PSL を漸減中止したところ皮疹は増悪した。Narrow-band UVB (以下 Nb-UVB) 療法を週 2 回の外来通院で施行し,計 20 J/cm2程度で皮疹は平坦化した。今回我々は外来通院が可能な Nb-UVB の治療計画でも有効性がある可能性を示すとともに,GA における Nb-UVB の作用機序と糖尿病悪化に伴う GA の増悪機序について考察を加え報告する。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 76 (5), 447-453, 2014

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (4)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ