透析患者における皮膚水分量の特性ならびに痒みとの関係

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タイトル別名
  • Characteristics of skin water content and its relationship with uremic pruritus in hemodialysis patients
  • トウセキ カンジャ ニ オケル ヒフ スイブンリョウ ノ トクセイ ナラビニ ヨウミ ト ノ カンケイ

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抄録

【目的】透析患者に高頻度で認められる瘙痒症および皮膚乾燥症の特性ならびに両者の関係を明らかにする. 【対象と方法】血液透析患者450名において, 痒みに関するアンケート調査を実施するとともに, 前腕内側部および腰背部の皮膚水分量を測定した. 【結果】全体の65.6%が痒みを自覚していた. 腕および背中の水分量の中央値は, それぞれ30.9%および31.2%であり, 両者間に正の単相関関係が認められた. 一方, 腕および背中の水分量と, 性別, 年齢, 透析歴, 糖尿病の有無, 痒みの有無, 痒みの頻度, 痒みの程度 (VAS値), 睡眠障害の有無, 治療の有無, 外用薬の有無, 治療満足度との間に関連性は認められなかった. 重回帰分析の結果, 痒みの有無と関連する因子として, 男性, 糖尿病, 透析後未補正血清Caが, また, 水分量と関連する因子として, 透析後血清Na, 透析前補正血清Caが選ばれた. 【結語】血液透析患者において, 皮膚水分量は瘙痒症の有無および程度と関連しない.

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参考文献 (21)*注記

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