内鼠径輪所見からみた小児精系水瘤に対する laparoscopic percutaneous extraperitoneal closure (LPEC 法)の妥当性について

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  • Validity of Laparoscopic Percutaneous Extraperitoneal Closure for Pediatric Hydrocele Based on the Findings of Processus Vaginalis
  • ナイ ソケイ リン ショケン カラ ミタ ショウニセイケイスイリュウ ニ タイスル laparoscopic percutaneous extraperitoneal closure(LPECホウ)ノ ダトウセイ ニ ツイテ

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抄録

【目的】小児精系水瘤におけるlaparoscopic percutaneous extraperitoneal closure(LPEC 法)の妥当性を明らかにするため,腹膜鞘状突起の開存の有無,手術成績を評価し検討した.<br>【方法】当施設で2005 年4 月から2013 年12 月までに小児精系水瘤に対し,LPEC 法による腹腔鏡下手術を行った症例を後方視的に検討した.術中,腹膜鞘状突起の開口部の大きさを鉗子で測定した.診療録から,開口部の大きさ,腹膜鞘状突起の所見,手術成績について評価した.<br>【結果】両側7 例を含む96 人に対し腹腔鏡下手術を行った.1 例を除き,全ての症例で肉眼的な腹膜鞘状突起の開存が見られ,開口部の大きさの平均は5.2±2.9 mm であった.LPEC 法にて腹膜鞘状突起を閉鎖後,水瘤が大きく残る症例に対しては水瘤の穿刺排液を行った.術中・術後の合併症や再発は認めていない.<br>【結論】小児精系水瘤では,内鼠径輪で腹膜鞘状突起の肉眼的な開存が認められ,腹膜鞘状突起を介した腹水の移動が原因であり,LPEC 法が小児精系水瘤の標準術式となり得る.

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