ドイツと明治政府の記録管理 : レギストラトゥーアを伝えたお雇い外国人

  • 橋本 陽
    学習院大学大学院人文科学研究科アーカイブズ学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • The Records Management of the Government of Germany and Meiji Japan : The Foreign Government Advisor Introducing Registratur
  • ドイツ ト メイジ セイフ ノ キロク カンリ : レギストラトゥーア オ ツタエタ オヤトイ ガイコクジン

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抄録

明治政府はドイツの記録管理制度について知見を得ていたと言われる。それが明治政府の記録管理に影響を与えていたと主張する研究者もいる。本稿の目的は、そのドイツの記録管理が何であるかを調べ、明治政府がそれを実際に採用したのかどうかを検討することにある。その中で、当時のドイツの記録管理はレギストラトゥーアというファイリング室が担っていたことを指摘し、そのレギストラトゥーアの仕組みをドイツの制度としてお雇い外国人及びドイツ語からの翻訳書によって明治政府が知見を得ていたことを明らかにする。また、本稿はドイツ語の文献にまで視野を広げることによって、今まで不明であった翻訳書の原著の発見及び不詳であった資料の作成年代を裏付ける根拠といった副次的な成果を得た。最後に結論として明治政府がレギストラトゥーアとアーカイブズの両方を知りながらもそれらを取り入れなかったと主張する。

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