北海道西部におけるツツドリ<i>Cuculus optatus</i>によるアオジ<i>Emberiza spodocephala</i>巣への赤褐色卵托卵例

書誌事項

タイトル別名
  • The First Record of Reddish-brown Egg Parasitism by the Oriental Cuckoo <i>Cuculus optatus</i> upon the Black-faced Bunting <i>Emberiza spodocephala</i> in Western Hokkaido
  • 北海道西部におけるツツドリCuculus optatusによるアオジEmberiza spodocephala巣への赤褐色卵托卵例
  • ホッカイドウ セイブ ニ オケル ツツドリ Cuculus optatus ニ ヨル アオジ Emberiza spodocephala ソウ エ ノ アカ カッショクランタクランレイ

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抄録

<p>北海道西部低地落葉広葉樹林では,これまでツツドリCuculus optatusによる宿主卵とは大きく異なる赤褐色卵の托卵例がセンダイムシクイPhylloscopus coronatus,メジロZosterops japonicusおよびヤブサメUrosphena squameicepsで報告されているが,今回ツツドリに托卵されたアオジEmberiza spodocephalaの巣を発見し,仮親による抱卵,育雛行動を観察した。巣はチシマザサSasa kurilensisの高さ1.6 mの部分にかけられていたが,発見時の巣内には卵は入っておらず,3日後に赤褐色卵1個のみが産み込まれていた。ツツドリの卵は約12~13日間の抱卵ののちふ化し,約18日間の育雛ののち巣立った。調査地では,ツツドリはセンダイムシクイに托卵する例が多く,アオジに対する托卵は今回が初めてであったが,アオジが巣内にある自分の卵色とまったく異なるツツドリの卵のみを受け入れ,無事巣立たせたものとして貴重な例となる。</p>

収録刊行物

  • 山階鳥類学雑誌

    山階鳥類学雑誌 46 (2), 119-126, 2015

    公益財団法人 山階鳥類研究所

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (7)*注記

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