胚移植の普及・実用化技術の確立

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タイトル別名
  • Establishment of spreadable and practical bovine embryo transfer method
  • ハイイショク ノ フキュウ ・ ジツヨウカ ギジュツ ノ カクリツ

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抄録

生産現場における胚移植技術のニーズは高いものの,不安定な受胎率を改善するため,生産現場における採胚から凍結までの手技等の実態調査および改善の取り組みを実施。生産現場での採胚開始から検卵・凍結処理(凍結処理)施設までの搬入時間は90分以内が6割,90分から150分に及ぶ場合が4割あることが判明。採胚から凍結処理までの時間経過と受胎率の関係では,150分程度の時間経過の影響は認められなかったものの,凍結処理施設の違いによっては受胎率に影響することが認められた。また,バイオプシーした性判別胚移植を普及させるため,融解時に実験室内での耐凍剤希釈作業を必要とする従来のガラス化保存法から,庭先融解が可能なGlycerolを耐凍剤としたダイレクト凍結法を検討。融解後の胚の生存率は83.3~92.3%で,対照区のガラス化保存法95.8%との差はなく,庭先融解による移値によって52.3%,対照区45%の受胎率が得られた。このことからGlycerolを用いたダイレクト凍結法は,バイオプシー胚移植に実用性の高い方法であることが確認された。

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