自閉スペクトラム児に対する自己記録を用いた攻撃行動・自傷行動の低減

書誌事項

タイトル別名
  • Treatment of aggressive and self-injurious behaviors for a child with Autistic Spectrum Disorders using self-recording
  • 自閉スペクトラム児に対する自己記録を用いた攻撃行動・自傷行動の低減 : ルール支配行動の枠組みによる教示内容の分析
  • ジヘイスペクトラムジ ニ タイスル ジコ キロク オ モチイタ コウゲキ コウドウ ・ ジショウ コウドウ ノ テイゲン : ルール シハイ コウドウ ノ ワクグミ ニ ヨル キョウジ ナイヨウ ノ ブンセキ
  • Analysis of instruction by the framework of rule-governed behavior
  • ルール支配行動の枠組みによる教示内容の分析

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抄録

<p>自己記録を用いた介入が自閉スペクトラム児における行動上の問題の軽減に有効である。しかし、自己記録が対象児の行動変容に及ぼす機序は明らかになっていない。本研究では、家庭において攻撃行動・自傷行動を示す自閉スペクトラム症の男児1 名を対象に自己記録を中心とした介入を行い、ルール支配行動の枠組みから自己記録と対象児の行動変容における関係を事例的に分析した。その結果、攻撃行動のみならず自己記録の標的としていない自傷行動の生起頻度も減少した。また、行動に関する自己記録が正確になった後に、怒り感情の強度に関する自己評価の範囲が拡大した。これらの結果について、1)自己記録を媒介した自己ルールの生成による自傷行動の軽減、2)自己記録の正確性と感情強度の評価間の関連性、3)大学と家庭の連携による自己管理手続きの社会的妥当性、について考察した。</p>

収録刊行物

  • 自閉症スペクトラム研究

    自閉症スペクトラム研究 12 (2), 13-22, 2015-03-31

    NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会

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