災害復興における “めざす” かかわりと “すごす” かかわり

書誌事項

タイトル別名
  • “Mezasu” and “Sugosu” Approaches in Disaster Recovery Process
  • 災害復興における“めざす”かかわりと“すごす”かかわり : 東日本大震災の復興曲線インタビューから
  • サイガイ フッコウ ニ オケル “ メザス " カカワリ ト “ スゴス " カカワリ : ヒガシニホン ダイシンサイ ノ フッコウ キョクセン インタビュー カラ
  • Revitalization Curve Interview with a Survivor from the 2011 Tohoku Earthquake
  • 東日本大震災の復興曲線インタビューから

この論文をさがす

抄録

災害からの復興支援は,被害からの回復を目指すという意味で未来に向けられた実践である。一方で,復興支援においては,被災者に「寄り添うこと」「ただ傍にいること」というように,現在に向けられた実践が重要であるともいわれる。外部支援者がとるこのような時間論的態度が災害復興過程においてどのような意味をもつのかを明らかにするために,本研究では,2011年の東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市唐桑半島に住む被災者に復興曲線インタビューを行った。復興曲線インタビューとは,被災者に災害から現在までの心の状態をあらわす曲線を描いてもらい,それを意味づけながら復興過程について語ってもらうインタビュー手法である。復興曲線インタビューの結果から,災害により大きな喪失を経験した人が,未来に向けられた実践に困難を覚えるときに,相手のかけがえのなさに重きをおいた外部支援者による現在に向けられた実践が重要であることを指摘し,それを保育の臨床コミュニケーション論において提起された「めざす」かかわりと「すごす」かかわりという概念から考察した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ