仰臥位における下肢の部位別圧迫が腓腹筋血流動態に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of Local Clothing Pressure to Lower Extremities on Hemoglobin Concentration in Calf Muscle in Spine Position
  • ギョウガイ ニ オケル カシ ノ ブイ ベツ アッパク ガ ヒフクキン ケツ リュウドウタイ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

<p><tt>仰臥位安静時，下肢への部位別圧迫が腓腹筋血流動態及び皮膚血流量，皮膚温に与える影響を明らかにし，圧力を利用した衣服設計の基礎とすることを目的として検討を行った．被験者は健康な成人女性</tt>5 <tt>名，気温</tt>29±0.5℃<tt>，湿度</tt>50±5%RH <tt>の人工気候室で，測定開始</tt>5 <tt>分後に，カフなし，または大腿最大囲，大腿中央囲，膝上囲，膝囲，下腿最大囲のいずれかを血圧計用カフを用いて</tt>10<tt>，</tt>15<tt>，</tt>20mmHg <tt>各強度で</tt>15 <tt>分間圧迫を加えた．測定項目は，腓腹筋血流動態（組織酸素化血液量：</tt>OXY Hb, <tt>組織脱酸素化血液量：</tt>deOXY Hb, <tt>組織全血液量：</tt>TOTAL Hb, <tt>組織酸素飽和度：</tt>StO2<tt>），下腿部・右足母指の皮膚血流量及び皮膚温，圧迫感，むくみ感である．その結果，下肢の部位別圧迫で，</tt>deOXY Hb<tt>，</tt>TOTAL Hb <tt>は増加，</tt>StO2<tt>は減少し，</tt>20mmHg <tt>強度で有意差が認められた．</tt>deOXY Hb <tt>は，膝囲及び大腿最大囲圧迫時に最も増加し，最も影響が少なかったのは膝上囲圧迫時であった．また，膝囲及び大腿最大囲を</tt>15<tt>，</tt>20mmHg <tt>で圧迫すると</tt>deOXY Hb <tt>は有意に増加した．下腿部皮膚血流量は，</tt>15<tt>，</tt>20mmHg <tt>強度圧迫で有意に減少し，下腿部皮膚温は上昇が抑制された．膝囲圧迫時にむくみを最も強く感じ，大腿最大囲圧迫時に最も感じにくいことが示された．膝囲及び大腿最大囲は，圧力を利用した衣服設計時に十分考慮すべき部位であることが示唆された．</tt></p>

収録刊行物

  • 繊維製品消費科学

    繊維製品消費科学 56 (4), 356-365, 2015

    一般社団法人　日本繊維製品消費科学会

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