糖尿病と口腔保健アセスメント項目の関連性の検討 : 生活歯援プログラムを利用して

  • 大山 篤
    神戸製鋼所東京本社健康管理センター
  • 安藤 雄一
    国立保健医療科学院生涯健康研究部
  • 森田 学
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • The Relationship between Diabetes and Oral Health Assessment Items : With the Use of the Oral Health Examination, Assessment, and Health Instruction Program for Adults
  • トウニョウビョウ ト コウコウ ホケン アセスメント コウモク ノ カンレンセイ ノ ケントウ : セイカツシエンプログラム オ リヨウ シテ

この論文をさがす

抄録

 近年,歯科疾患と生活習慣病の関連性が多くの研究で示されている.これは歯科疾患と生活習慣病に共通のリスクファクターがあるためと考えられる.歯科受診の頻度は他科受診に比べて高く,歯科はさまざまな生活習慣病に対するCommon risk factor approachを実施する環境として適している.日本歯科医師会の開発した新しい成人歯科健診プログラム(生活歯援プログラム)は,このアプローチを実践するための機会の一つである.本研究は糖尿病/Body Mass Index(BMI)と,生活歯援プログラムの口腔保健アセスメント項目およびその回答パターンに従って類型化(リスク評価)した口腔保健支援型との関連性を調べることを目的とした.<br> 本Web調査は2014年の2月に実施した.対象者はWeb調査会社の登録モニタであり,2型糖尿病のある408名と2型糖尿病のない408名であった.<br> 糖尿病を目的変数とした多重ロジスティック回帰分析では,いずれの口腔保健支援型にも有意差はなく,男女別に有意差のみられた口腔保健アセスメント項目に関する情報を活用することが現実的であると考えられた.一方で,BMIを目的変数とした多重ロジスティック回帰分析では,有意差のある口腔保健アセスメント項目とともに,口腔保健支援型がCommon risk factor approachに活用できる可能性が考えられた.すなわち,何を目的(変数)とするかによって,効果的なアプローチ方法が全く変わってしまう可能性がある.また,Common risk factor approachには性別や高齢も影響するかもしれない.

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ