手術室における蓄尿バッグの適正管理に対する介入の効果検討

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タイトル別名
  • Effect of Appropriate Management of the Urine Collection Bag in the Operation Room
  • シュジュツシツ ニ オケル チクニョウ バッグ ノ テキセイ カンリ ニ タイスル カイニュウ ノ コウカ ケントウ

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抄録

  カテーテル関連尿路感染症(catheter-associated urinary tract infection: CAUTI)は院内感染の約40%を占め,その約80%が尿道留置カテーテルと蓄尿バッグの操作および留置後に発生していると考えられている.しかし,A大学病院手術室における調査の結果,床への接触等による蓄尿バッグの汚染が懸念された.CAUTI予防のための蓄尿バッグの適正使用と汚染防止を目的として,蓄尿バッグ専用ホルダー(以下,ホルダー)と尿排液専用バケツ(以下,バケツ)の設置を行ったが,それらの使用率や手術室看護師のCAUTI予防に関する意識が低い事が分かった.そこで本研究では,手術室看護師を対象にした学習会により,ホルダーとバケツの使用率および適正使用率の向上を図り,質問紙調査と術中ラウンド調査からその効果を評価した.介入前後で,ホルダーの使用率が35.9%から81.8%に上昇した.また,バケツの使用率は高く維持され,ホルダーの使用時は排液口のはずれおよび接触件数が減少した.質問紙調査や術中ラウンド調査において使用法や注意点,ホルダーの効果を具体的に示す事で,対象者への意識づけが得られたと考えられた.またホルダーは蓄尿バッグをより安定して保持できる特徴を持ち,排液口の汚染を予防できると考えられた.質問紙調査や術中ラウンド調査による介入は,CAUTI防止を目的としたホルダーおよびバケツの使用徹底のために効果的であった.<br>

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