海底表層土のδ13C,δ15N分布から推定した東北地方太平洋沖地震の津波に伴う仙台湾への陸土の流入

書誌事項

タイトル別名
  • Land soil brought into Sendai Bay by tsunami caused by the 2011 off the Pacific coast of Tohoku Earthquake, based on distribution of C and N stable isotope ratios
  • カイテイ ヒョウソウド ノ d ¹ ³ C,d ¹ ⁵ N ブンプ カラ スイテイ シタ トウホク チホウ タイヘイヨウオキ ジシン ノ ツナミ ニ トモナウ センダイワン エ ノ リクド ノ リュウニュウ

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抄録

東北地方太平洋沖地震での津波による仙台湾への陸土の流入について推定するために,前報でC,N量の測定に用いた同一サンプルを使い平成24年の仙台湾のC,N安定同位体比の分布図を作成した。併せて,平成22年に測定した仙台湾浅海域のC安定同位体比の分布図を作成した。δ13Cは-23‰未満でδ15Nは3‰以下で陸土の影響が強く,δ13Cは-22‰以上でδ15Nは5‰以上で海起源の堆積物等の影響が強いものとし,前報のC/N比とともに分布をみたところ,石巻地先から鳴瀬川河口の水深30mまでの海域,七北田川河口地先から阿武隈川河口地先までの水深30m以浅の海域,仙台湾の南東沖の海域で陸土流入の影響が強いと推定された。また,松島海岸外海から南東方向に伸ばした線より牡鹿半島側の海域や七北田川河口地先から阿武隈川河口地先までの水深30m以浅の海域の縁辺部では,陸土の影響があったものと推定された。これらは前報で推定した津波での撹乱と沈降・堆積による海底表層土の均一化などの挙動や陸土の流入の影響と概ね一致しており,安定同位体比からも前報と同様な推定結果が得られた。

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