自閉的退行に関する研究の到達点と今後の展望

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  • Current Review and Future Prospects about Autistic Regression
  • ジヘイテキ タイコウ ニ カンスル ケンキュウ ノ トウタツテン ト コンゴ ノ テンボウ

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抄録

自閉症の中には、発達初期に定型もしくは定型に近い発達を遂げていたものが、それまでに獲得していた言語や社会的スキルを喪失し、自閉症の症状が前景に出てくる発症パタンを示す一群がある。このタイプは自閉症全体の約三分のーを占め、従来から「折れ線型」 (knick type) や「後戻り現象」 (setback phcnomenon) などと呼ばれ、その特殊性が注目されてきた。発達初期の発話喪失や社会的な興味、関心の喪失を中心とするこの退行現象は、現在では「自閉的退行」 (autistic regression) と呼ばれている。自閉的退行は自閉症の病因論や発症メカニズム、類型化、短期もしくは長期予後、処遇など様々な論点をめぐって議論されてきた。本論文は自閉的退行に関する研究の経緯と現在における到達点を概観し、今後の研究の方向性を論じた。

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