一学級の児童生徒数と児童生徒の学力・学級生活満足度との関係

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between number of students in a class and academic achievement
  • イチ ガッキュウ ノ ジドウ セイトスウ ト ジドウ セイト ノ ガクリョク ・ ガッキュウ セイカツ マンゾクド ト ノ カンケイ

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抄録

近年,子どもたちの不登校や学級崩壊,学力低下などの問題が指摘され,その対策として,少人数学級 や少人数指導などの,少人数教育の取り組みが注目されているが,その効果の検証は十分とはいえない。 本研究では,(1)学級規模(一学級の児童生徒数)と子どもたちの学習意欲,学力の定着度との関係,(2) 学級規模と学級・学校生活に対する満足度との関係,(3)学級集団の状態と学力の定着度との関係,につい て明らかにした。その結果,小学校低学年と高学年では,学級規模の影響が異なっており,低学年では学 習面,生活面ともに少人数学級が有効であるが,高学年については学習面は有効であるが,生活面ではそ れほど正の影響はないこと,中学校においては,学習面では36名を超える学級規模で負の影響が,生活面 では20人を下回る学級規模で負の影響が見られることが明らかになった。そして,学級集団の状態と学力 の定着度との関係には多大なものが認められ,学力向上につながる学習集団を形成する教師の学級経営の 仕方や,学級集団の状態に合わせた指導法の工夫,児童生徒に対する心理教育的援助のあり方を検討する ことが必要であることが考察された。

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