2014年度診療報酬改定基準における経口摂取回復率の検討

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タイトル別名
  • An Investigation of the Oral Intake Recovery Rate as Defined by the 2014 Medical Treatment Reward Revision in Japan
  • 2014ネンド シンリョウ ホウシュウ カイテイ キジュン ニ オケル ケイコウ セッシュ カイフクリツ ノ ケントウ

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抄録

目的:2014 年度診療報酬改定により経口摂取回復率が新たに定義され,35 %以上であることが各種加算・減算要件で求められる.当院の経口摂取回復率を算出し問題点を検討した.方法:2012 年4 月~2014 年3 月当院入院中,摂食嚥下障害に鼻腔栄養や胃瘻を導入した286 例に関し,病態毎に年齢,性別,経管栄養からの離脱率,経口摂取回復率,離脱までの日数を後方視的に調べた.結果:離脱率は,直接障害を来さない病態やリハが効果的な病態(脳卒中,頭部外傷,口腔・咽喉頭癌)で概ね5 割を超えたが,障害が進行・顕在化する病態(神経変性疾患,脳卒中・頭部外傷慢性期後遺症,呼吸器疾患)は35 %未満であった.経口摂取回復率は,離脱率の分母分子から「1 カ月以内に経口摂取に回復した」87 例などが除外されほぼ全て35 %未満となった.結論:現在の経口摂取回復率の基準は実状と乖離しており,病態毎の目標設定や早期リハの評価に関し再検討すべきである.

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