腹腔鏡下前立腺全摘除術後の尿道直腸瘻に対して大腸内視鏡下被覆術が奏功した1例

書誌事項

タイトル別名
  • ENDOSCOPIC SHIELDING OF RECTOURETHRAL FISTULA AFTER LAPAROSCOPIC RADICAL PROSTATECTOMY; REPORT OF A CASE
  • 症例報告 腹腔鏡下前立腺全摘除術後の尿道直腸瘻に対して大腸内視鏡下被覆術が奏功した1例
  • ショウレイ ホウコク フククウキョウ カ ゼンリツセン ゼンテキジョジュツゴ ノ ニョウドウ チョクチョウロウ ニ タイシテ ダイチョウ ナイシキョウ カ ヒフクジュツ ガ ソウコウ シタ 1レイ

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抄録

<p>症例は75歳男性.前立腺癌cT2cN0M0の診断で腹腔鏡下前立腺全摘除術を施行した.術中に明らかな直腸損傷を認めず,術後6日目の膀胱尿道造影にて吻合部からの溢流なく尿道カテーテルを抜去し退院となった.術後21日目より気尿,膿尿,水様性下痢が出現し,大腸内視鏡および直腸造影検査にて尿道直腸瘻と診断した.自然閉鎖を認めず,前立腺全摘除術後4カ月目にポリグリコール酸(PGA)フェルト・フィブリン糊を用いた大腸内視鏡下被覆術を施行し,症状は改善した.内視鏡治療後20カ月経過し,尿道直腸瘻の再発は認めていない.前立腺全摘除術の合併症としての尿道直腸瘻の頻度は少ないが,治療に難渋することが多い.このPGAフェルト・フィブリン糊を用いた大腸内視鏡下被覆術は簡単に施行でき低侵襲である.瘻孔径の小さいものに対しては外科的治療を行う前にこの大腸内視鏡下被覆術を試みる価値があるのではないかと考える.</p>

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参考文献 (12)*注記

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