ヘリコバクター・ピロリ感染者における慢性萎縮性胃炎の進展に及ぼす因子─摂取栄養素分析による検討─

• 瀬古 千佳子

  京都府立医科大学大学院 医学研究科地域保健医療疫学

• 松井 大輔

  京都府立医科大学大学院 医学研究科地域保健医療疫学

• 松川 泰子

  森ノ宮医療大学 保健医療学部看護学科

• 小山 晃英

  京都府立医科大学大学院 医学研究科地域保健医療疫学

• 渡邉 功

  京都府立医科大学大学院 医学研究科地域保健医療疫学

• 尾崎 悦子

  京都府立医科大学大学院 医学研究科地域保健医療疫学

• 栗山 長門

  京都府立医科大学大学院 医学研究科地域保健医療疫学

• 水野 成人

  神戸薬科大学 薬学部医療薬学研究室

• 渡邊 能行

  京都府立医科大学大学院 医学研究科地域保健医療疫学

書誌事項

タイトル別名

• Role of dietary nutrient composition in the progression of chronic atrophic gastritis after <i>Helicobacter pylori</i> infection
• ヘリコバクター・ピロリ感染者における慢性萎縮性胃炎の進展に及ぼす因子 : 摂取栄養素分析による検討
• ヘリコバクター ・ ピロリ カンセンシャ ニ オケル マンセイ イシュクセイ イエン ノ シンテン ニ オヨボス インシ : セッシュ エイヨウソ ブンセキ ニ ヨル ケントウ

抄録

ヘリコバクター・ピロリ(H. pylori)感染は胃がんの確実な発がん因子である。H. pylori感染から慢性萎縮性胃炎への進展過程における摂取食品との関連については多くの先行研究が行われているが, 栄養素摂取量との関連についての報告は少ない。そこで, 本研究はH. pylori感染者における慢性萎縮性胃炎陽性者と陰性者の栄養素摂取量の差異を検討した。対象者は京都在住の35歳から69歳までの健診参加者4,330人のうちH. pylori感染陽性者1,251人とした。解析対象者はこの内の栄養素摂取量算出を完了した女性296人とした。年齢, 喫煙, ビタミン剤服用, エネルギーによる補正を行い, 各栄養素摂取量を三分位に分けてロジスティック回帰分析を行った結果, カルシウムの中等量摂取, 多量摂取, 及び多価不飽和脂肪酸の中等量摂取は有意に慢性萎縮性胃炎のリスクを低めていた。これにより, これらの栄養素が慢性萎縮性胃炎進展の抑制と関連している可能性が示唆された。

収録刊行物

• 日本消化器がん検診学会雑誌

  日本消化器がん検診学会雑誌 54 (1), 30-41, 2016

  一般社団法人 日本消化器がん検診学会

キーワード

• ヘリコバクター・ピロリ
• 萎縮性胃炎
• 栄養素

詳細情報

• CRID: 1390001205270104832
• NII論文ID: 130005123140
• NII書誌ID: AA12134881
• DOI: 10.11404/jsgcs.54.30
• ISSN: 21851190
• ISSN: 18807666
• NDL書誌ID: 027068412
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/027068412
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I027068412
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2016180949
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可