体液類似環境におけるアパタイト結合性ペプチド樹状オリゴマーによるミネラリゼーション

  • 橋詰 峰雄
    東京理科大学工学部工業化学科 東京理科大学大学院総合化学研究科
  • 小野上 綾乃
    東京理科大学大学院総合化学研究科
  • 飯島 一智
    東京理科大学工学部工業化学科 東京理科大学大学院総合化学研究科
  • 松原 輝彦
    慶應義塾大学理工学部生命情報学科
  • 内田 祐樹
    東京理科大学大学院総合化学研究科
  • 佐藤 智典
    慶應義塾大学理工学部生命情報学科

書誌事項

タイトル別名
  • Mineralization by Dendritic Oligomers of Apatite-Binding Peptide under Body Fluid Conditions
  • タイエキ ルイジ カンキョウ ニ オケル アパタイト ケツゴウセイ ペプチドジュジョウ オリゴマー ニ ヨル ミネラリゼーション

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抄録

ヒドロキシアパタイト結合性ペプチドHABP (CMLPHHGAC)の誘導体とその樹状オリゴマーを設計・合成し,それらの体液類似環境下におけるミネラリゼーション能を評価した.HABPの配列からジスルフィド結合部位を除いたHABP-Cと名付けたペプチド(MLPHHGA)は擬似体液中においてHABPと同様にリン酸カルシウム(CaP)の析出を誘起し,テープ状の形態をもったペプチド-CaPハイブリッドが得られた.HABP-Cの樹状二量体および四量体についても同様の析出物が得られ,それらの形態において樹状オリゴマー化の効果は観察されなかった.一方で,樹状四量体はハイブリッド生成の初期段階,すなわちペプチドと擬似体液中に自発的に生成するCaPナノ粒子との相互作用,を大きく加速することが明らかとなり,同じペプチド配列でも溶液中のクラスター状態に依存してミネラリゼーション能が変化することが示された.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 73 (1), 55-61, 2016

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (28)*注記

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