学習時の反復検索による幼児の記憶保持の促進効果　―語彙理解に遅れのある幼児への有効性の検討―

• 堀田 千絵

  関西福祉科学大学

書誌事項

タイトル別名

• Repeated Retrieval During Studying Can Promote Long-Term Retention: Effects in Young Children With Delayed Vocabulary Understanding
• ガクシュウジ ノ ハンプク ケンサク ニ ヨル ヨウジ ノ キオク ホジ ノ ソクシン コウカ : ゴイリカイ ニ オクレ ノ アル ヨウジ エ ノ ユウコウセイ ノ ケントウ

抄録

本研究は、学習時の反復検索が、語彙理解に遅れのない幼児のみならず、遅れのある幼児の長期保持を高めるかどうかを検討することを目的とした。幼児30名（統制群15名、遅滞群15名）に対し、学習材料の記銘、反復検索／聴取、5分後テスト、4時間後テストを課した。その結果、以下の2点が明らかとなった。第1に、保持間隔、学習条件にかかわらず、遅滞群は統制群よりも成績は低いこと、第2に、学習中の反復検索の介入は同時間聴取しながら学習するよりも、5分後、4時間後ともに成績が高く、これは統制群、遅滞群ともに同様であったことである。これらの結果から、成人の結果と同様、語彙理解に遅れのある幼児であっても、反復検索が長期保持に強い効果をもたらすことが明らかとなった。

収録刊行物

• 特殊教育学研究

  特殊教育学研究 53 (3), 143-154, 2015

  一般社団法人 日本特殊教育学会

キーワード

• 幼児における記憶方略
• 語彙理解の遅れ
• 反復検索
• 長期保持

詳細情報

• CRID: 1390282763099024640
• NII論文ID: 130007591902
• NII書誌ID: AN00172513
• DOI: 10.6033/tokkyou.53.143
• ISSN: 21865132
• ISSN: 03873374
• NDL書誌ID: 027139646
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I027139646
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/tokkyou/53/3/53_143/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可