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- 幸 周一
- 株式会社アピステ FA東エリア 東京営業所
書誌事項
- タイトル別名
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- Proposal for Reducing Usage of Freon Gas and Device Maintenance Man-hour
- フロン シヨウリョウ サクゲン ・ ケイソウ カンリ コウスウ ノ サクゲン エ ノ ゴテイアン
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抄録
製紙製造工程において機械や生産ラインを制御・操作するための制御盤。現在の高度な自動生産システムでは,この制御盤に収納されている電気・電子機器類の故障を阻止し,突発停止の排除や機器延命を見据えた絶対的な信頼性を保つ必要がある。故障の原因は様々にあるが,原因を熱に絞った場合,制御盤用クーラー設置による冷却対策が効果的であることは製紙製造工程では認知され,現在ではSD計・BM計・プロセス計装盤への導入率も高い。<br>そもそも電気・電子機器の故障の原因は,「変質」と「変形」,および「異物の付着」に大別される。「変質」と「変形」は化学反応の結果として発生されることが多いとされ,その化学反応の速度は環境温度が高くなると急速に進むため,電気・電子機器は環境温度の上昇によることが故障発生の要因となりやすい。温度と制御機器の故障率の関係では,アレニウス式が有名で,アレニウス式を元に「半導体の温度と故障加速度の関係」を評価すると,環境温度40℃の故障率が1であるのに対し,60℃になると故障率は10倍から30倍,80℃では一気に100倍から300倍まで上昇する。<br>従来から制御盤の「熱対策設計」は制御盤設計における不可欠なキーテクノロジーの1つであると認識され,ファン・熱交換器・空調ダクト分岐等様々な手法がとられてきたが,絶対的な能力不足・冷却ムラ・結露発生の不安の点からより効果的な冷却方法が必要となってきた背景に制御盤用クーラーの認知があると考える。<br>しかしながら,制御盤クーラーは代替フロン(HFC134a等)による冷却が多く,現在の企業環境改善対策推進の点と,2015年4月1日施行の「フロン排出抑制法」によるフロン使用ユーザーの義務強化の点から,計装担当の管理工数が増加することが懸念され,上記効果にもかかわらず導入に二の足を踏みやすい。そこで今回は生産ラインの冷却によっての保守保全を保ちつつ,ノンフロン化に役立つご提案を紹介する。
収録刊行物
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- 紙パ技協誌
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紙パ技協誌 70 (3), 260-262, 2016
紙パルプ技術協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681496326144
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- NII論文ID
- 130005154358
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- NII書誌ID
- AN00379952
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- ISSN
- 18811000
- 0022815X
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- NDL書誌ID
- 027145801
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可