Notchシグナルとがんの増殖・浸潤

書誌事項

タイトル別名
  • Notch signal and the growth and invasion of cancer
  • Notch シグナル ト ガン ノ ゾウショク ・ シンジュン

この論文をさがす

抄録

Notchシグナルはさまざまな場所で働くシグナルであるが、当初その増殖・分化への影響から発生期での役割が注目された。がん細胞への影響も細胞増殖との関わりから考察されてきたが、その関わりは造血系腫瘍を中心とした狭い範囲の腫瘍でしか観察されなかった。最近Notchシグナルががんとの関係で脚光を浴びているのはがん浸潤との関係である。腫瘍転移で血行性転移は重要な経路で、がんが誘導する血管新生は悪性度と相関する。Notchシグナルは血管新生で重要な役割を果たす。がん細胞はNotchシグナルを通じて安定した血管構築をおこない、より効率のよい転移をおこなうと考えられる。Notchはがん浸潤を進めることで悪性度に関与している可能性がある。がん治療の観点からNotchシグナルを制御できる薬剤の開発は制がんへの重要な一歩になる。(著者抄録)

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ