ミャンマー産<i>Caulokaempferia</i> 属(ショウガ科)第 1 部:ミャンマー南部からの 2 新種

書誌事項

タイトル別名
  • The Genus <i>Caulokaempferia</i> (<i>Zingiberaceae</i>) in Myanmar Part 1: Two New Species from South Myanmar
  • The Genus Caulokaempferia (Zingiberaceae) in Myanmar(Part 1)Two New Species from South Myanmar

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抄録

<p>ショウガ科のCaulokaempferia属には約25種があり,北東インド(シッキム,メガラヤ),ブータン,南中国,ベトナム北部,ラオス,タイに分布する.ミャンマーからはこれまで確かな記録がなかったが,本稿で同国南部から2新種を記載した.これは本属がミャンマーに産する初めての報告となる.</p><p> C. kayinensis Picheans. & SangnarkはKayin州から得られた種で,最上部の葉鞘に隠れた無柄の花序をもつことなどで特徴付けられる.この形質は本属のうちで黄花をつけるグループでは特異なものである.C. monensis Picheans. & SangnarkはMon州から記載されたもので,長い葉舌,卵形の苞,苞の形成様式などが特徴的である.ここではこれらの2新種について,詳しく記載するとともに,彩色画と線画を示した.</p><p> Caulokaempferia属はK. Larsen (1964)によって記載された属であるが,最近になって,VeldkampとMoodはこの属名がMonolophus Wall. (1832)に対する不要名であるとして,廃棄した(Mood et al. 2014).しかし, Monolophus属は1830年にDelafosseらにより,Kaempferia elegans Wall.にもとづいて適法名となったものである.つまり,Monolophus Delafosse, Guill. & J. KuhnはKaempferia L.の異名である.したがって,Caulokaempferia K. Larsenは正名として引き続き使用することができる.</p>

収録刊行物

  • 植物研究雑誌

    植物研究雑誌 91 (3), 133-140, 2016-06-20

    植物研究雑誌編集委員会

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