と畜検査で検出された牛の子宮内膜腺癌5例

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  • Five Bovine Cases of Adenocarcinoma of the Endometrium Detected During Meat Inspection
  • ト チクケンサ デ ケンシュツ サレタ ウシ ノ シキュウ ナイマクセンガン 5レイ

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抄録

<p>神奈川県食肉衛生検査所で過去16年間に検出された牛の腫瘍を回顧的に検索し,5例の子宮内膜腺癌を見出し,これらの臨床及び病理学的特徴を解析した.その結果,症例はすべてホルスタイン種で,平均年齢は5.8歳であった.肉眼所見では,病勢が進行した症例の子宮角及び子宮体壁はび漫性に肥厚し,硬度強であった.子宮腫瘍の表面にクレーター状陥凹を形成するものが4例,子宮角のくびれが1例あった.すべての症例に転移がみられ,うち3例は播種性転移していた.組織所見では,いずれも高度な間質結合組織の増生を伴い,腺管形成を示すものが4例,腺管形成の不明瞭なものが1例あった.免疫組織学的検査では,5例すべてで腫瘍細胞がサイトケラチンに陽性,ビメンチンに陰性であった.なお,生前に直腸検査が行われた3例中2例では,子宮硬化が指摘されており,病勢によっては生前診断が可能と考えた.</p>

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