水田作地帯における農産物直売所を通じた野菜振興の実態と課題

• 李 侖美

  秋田県立大学

• 鵜川 洋樹

  秋田県立大学

書誌事項

タイトル別名

• Current Status and Challenges of Promoting Vegetables at Farmers' Markets in a Rice-Growing Area
• 水田作地帯における農産物直売所を通じた野菜振興の実態と課題 : JA直営農産物直売所を事例に
• スイデンサク チタイ ニ オケル ノウサンブツ チョクバイショ オ ツウジタ ヤサイ シンコウ ノ ジッタイ ト カダイ : JA チョクエイ ノウサンブツ チョクバイショ オ ジレイ ニ
• Case study of a Japan Agricultural Cooperative Farmers' Market
• －JA直営農産物直売所を事例に－

抄録

本稿では，秋田県の直売所を取り上げて，米生産過度依存地域における直売所が野菜の振興拠点としてどのように貢献できるのかという可能性について考察を行った．分析結果によれば，第1に，秋田県では野菜生産への転換をはかるため「メジャー・ブランド推進品目」を選定して重点的に推進し，大規模野菜振興対策などを行ってきたが，これらの品目における作付面積は伸び悩んでいることが確認できた．第2に, JAが運営する直売所は開設年が遅く，売場面積，出荷登録者数，売上高においても小規模であることが確認できた．しかし，第3に，C直売所の分析を通して，小規模直売所とはいえ出荷者の積極的な野菜の生産と出荷を通じて，全国平均に比べてもはるかに野菜の出荷割合が高い直売所が実現されていることが明らかになった．また，売上高全体が毎年上昇傾向を示し，系統出荷とあわせてJA全体の野菜販売金額の増加が明らかになった．野菜振興のために行われている県の対策を補完する施策としてC直売所で確認されたように，まだ直売所を開設してないJAでは直売所の開設と広範な野菜の生産・出荷者の組織化が必要と考えられる．

収録刊行物

• 農村経済研究

  農村経済研究 34 (1), 46-53, 2016-07-01

  東北農業経済学会

キーワード

• 農産物直売所
• 野菜振興
• 水田作地帯

詳細情報

• CRID: 1390007757214165376
• NII論文ID: 130008082591
• NII書誌ID: AA1259036X
• DOI: 10.11617/jrse.34.1_46
• ISSN: 21873933
• ISSN: 2187297X
• NDL書誌ID: 027602543
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I027602543
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrse/34/1/34_46/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可