場面変更に伴うスクリプトの柔軟な利用の発達的変化

• 柳岡 開地

  京都大学大学院教育学研究科

書誌事項

タイトル別名

• Development of Flexible Switching of Scripts :
• 場面変更に伴うスクリプトの柔軟な利用の発達的変化 : 実行機能の影響の検討
• バメン ヘンコウ ニ トモナウ スクリプト ノ ジュウナン ナ リヨウ ノ ハッタツテキ ヘンカ : ジッコウ キノウ ノ エイキョウ ノ ケントウ
• —実行機能の影響の検討—
• Effects of Executive Function Tasks

抄録

私たちは日常様々な場面でスクリプト（Schank & Abelson, 1977）を利用している。スクリプトは, 様々な場面に共通する要素と場面特異的な要素から構成される。本研究ではこうした要素間の区別を, 場面変更時に柔軟に利用できるようになる発達過程とその認知的基盤に関する検討を行った。実験1では, 幼児67名を対象に柳岡（2014）の人形課題を改良した課題を実施した。実験2では, 幼児66名を対象として2つの時期に分けて, 実験1と同様の人形課題, 実行機能を測定する赤/青課題, DCCS, 9ボックス課題の3課題, 語彙能力を測定する絵画語い発達検査を実施した。本研究の人形課題では, ある行き先にむけて人形に服を着せる途中に, 他者が別の行き先への変更を指示する課題であった。この課題では, “着替えスクリプト”の共通要素と固有な要素を区別して変更できるかどうかを測定した。結果, 幼児期後期になると, 2つの行き先間で変更する際に共通の要素を脱がさず固有の要素のみ変更していたことから, スクリプトを柔軟に利用できることが明らかとなった。さらに, その認知的基盤として実行機能の発達が関連することが示唆された。

収録刊行物

• 教育心理学研究

  教育心理学研究 64 (3), 395-406, 2016

  一般社団法人 日本教育心理学会

キーワード

• スクリプト
• 切り替えの柔軟性
• 実行機能
• 幼児

詳細情報

• CRID: 1390282679762574464
• NII論文ID: 130005276867
• NII書誌ID: AN00345837
• DOI: 10.5926/jjep.64.395
• ISSN: 21863075
• ISSN: 00215015
• NDL書誌ID: 027609295
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I027609295
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjep/64/3/64_395/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可