北海道産カラマツ単板の原木半径方向の材質変動と枝打ちの効果

  • 古田 直之
    地方独立行政法人北海道立総合研究機構林産試験場
  • 平林 靖
    地方独立行政法人北海道立総合研究機構林産試験場
  • 宮﨑 淳子
    地方独立行政法人北海道立総合研究機構林産試験場
  • 大橋 義德
    地方独立行政法人北海道立総合研究機構林産試験場

書誌事項

タイトル別名
  • Variation in Veneer Properties with the Radial Direction in Logs and Effect of Pruning on Japanese Larch (<i>Larix kaempferi</i>) Planted in Hokkaido
  • ホッカイドウサン カラマツ タンパン ノ ゲンボク ハンケイ ホウコウ ノ ザイシツ ヘンドウ ト エダウチ ノ コウカ

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抄録

<p>北海道産カラマツについて,原木半径方向の採取位置と単板品質の関係を調べるとともに,原木の枝打ちの有無が単板品質に及ぼす影響について検討した。超音波伝播速度による単板のヤング係数の平均値と原木の動的ヤング係数の間には高い正の相関が認められた。ベニヤレースのスピンドル中心からの距離(中心距離)の増加に伴い単板のヤング係数が増加する傾向が認められ,この傾向は枝打ちを実施した林分の方が顕著であった。髄から15年輪を境界として未成熟単板と成熟単板を便宜的に区分すると,成熟単板のヤング係数の平均値は未成熟単板のそれよりも約6割高い値となった。中心距離10cmを超えると成熟単板が急増したことから,中心距離10cm付近で単板を区分することにより,高強度単板の選別ができる可能性が示された。また,枝打ちされた林分では,中心距離12cm以上の単板の多くが無節となり,枝打ちによる板面品質の向上効果が確認された。</p>

収録刊行物

  • 木材学会誌

    木材学会誌 62 (5), 163-171, 2016

    一般社団法人 日本木材学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (2)*注記

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