肝発癌後にPeg-IFNα-2a投与によりHBs抗原陰性化;HBs抗体陽性化が得られたB型慢性肝炎の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Chronic hepatitis B which converting to HBs antigen negativity and HBs antibody positivity during Peg-IFNα-2a treatment after surgery for hepatocellular carcinoma: a case report
  • 症例報告 肝発癌後にPeg-IFNα-2a投与によりHBs抗原陰性化 : HBs抗体陽性化が得られたB型慢性肝炎の1例
  • ショウレイ ホウコク カンハツガン ゴ ニ Peg-IFNa-2a トウヨ ニ ヨリ HBs コウゲン インセイカ : HBs コウタイ ヨウセイカ ガ エラレタ Bガタ マンセイ カンエン ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は51歳の女性.2001年よりB型慢性肝炎にて,当院当科を受診していた.経過観察中,2010年以降はALT 31 U/L未満,血中HBV DNAも4 Log copies/ml未満であり非活動性肝炎と診断し,抗ウイルス療法は行わず経過観察していた.2013年,肝細胞癌を指摘され腹腔鏡下肝S8亜区域切除術を行った.組織型は硬化型肝細胞癌であり,非癌部はF1であった.術後1カ月より肝細胞癌再発抑止の目的で,HBs抗原陰性化を目指してPeg-IFNα-2a投与を開始した.Peg-IFN投与4週で血中HBV DNAは未検出となり,HBs抗原は24週で陰性化,48週でHBs抗体は陽性となった.HBs抗原低値(100 IU/ml未満),HBV DNA量が低値はPeg-IFN治療によりHBs抗原陰性化を導きえる症例であると考えられる.</p>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 57 (12), 666-673, 2016

    一般社団法人 日本肝臓学会

参考文献 (20)*注記

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