モモ台木品種「ひだ国府紅しだれ」の種子発芽率向上に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Study on improving of seed germination rate of the peach rootstock cultivar 'Hidakokufubenishidare'
  • モモ ダイギ ヒンシュ 「 ヒダコクフ アカシダレ 」 ノ シュシ ハツガリツ コウジョウ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

「ひだ国府紅しだれ」の種子は、発芽率が極めて低く効率的な台木生産に支障を来していることから、種子の形態、播種時期、貯蔵温度、変温処理などの諸条件が発芽率に及ぼす影響について検討した。核付き種子は発芽しにくいが、除核することで発芽率が高まった。剥皮種子は腐敗により発芽が見られなかった。種皮の傷付け処理による効果は認められなかったが、ジベレリン処理による効果は認められ、処理濃度が濃いほど発芽率が向上した。未熟~適熟果実に比べて完熟果実から採取した種子の発芽率がやや高く、11月の越冬前播種に比べて10月の取り播きの発芽率が高かった。除核種子を湿潤条件下で室温に7~10日間置く変温処理を行った後に再貯蔵することで発芽率が向上した。しかし、除核時期が早すぎると貯蔵中に発芽が始まり、播種予定日前に多くの種子が発芽することから、除核時期は変温処理直前の2月中旬が適した。また、変温処理時の温度が30~35℃、処理日数が2~3日で95%以上の発芽率が得られ、40℃以上では高温障害で発芽率が低下した。

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