自我体験経験後の自己成長感が自己意識・人生への態度・脱中心化に及ぼす影響 : 大学生を対象とした質問紙調査より

書誌事項

タイトル別名
  • The impact of the subjective self-growth after Ego-experience on the self-consciousness, the attitudes toward life and decentering by undergraduates’ sample
  • ジガ タイケン ケイケンゴ ノ ジコ セイチョウカン ガ ジコ イシキ・ジンセイ エノ タイド・ダツチュウシンカ ニ オヨボス エイキョウ : ダイガクセイ オ タイショウ ト シタ シツモンシ チョウサ ヨリ

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抄録

私はなぜ私なのかという問い-自我体験-を経験するか否かのみならず、経験した人が経験後に主観的成長感を感じているか否かという視点を導入し、経験者で成長感を感じている人が、自己意識と人生に対する積極的態度に対して相対的にポジティブな影響があることを検証した(研究1)。大学生を対象に質問紙調査を行った結果、目標や夢を持つ態度・肯定的に捉える態度・自分らしさ重視態度のいずれについても、経験者で成長感を感じている人が、未経験者や経験後の成長を認識していない人よりも強いことが示された。また研究2では、研究1と同様に、自我体験経験者かつ成長感を感じている人が、幸せへの志向・脱中心化の傾向がより強いことを大学生を対象に検証した(研究2)。その結果、経験者で成長感を感じている人が、未経験者や経験者で成長感を感じていない人よりも、幸せへの志向のうち意味志向性が高く、脱中心化傾向が強いことが示された。これにより、同じように自我体験を経験しても、主観的に自己成長感を感じていることが、より積極的な人生への態度や意味・目的のある人生を目指す志向や、自身の各種体験に関して否定的思考が浮かんだとしても、そこから距離を置ける程度が強く、志向・認知の仕方にポジティブに寄与する点があることが明らかにされた。

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