上級日本語学習者の談話における「は」と「が」の知識と運用

書誌事項

タイトル別名
  • Use and Knowledge of Referent Markers in L2 Japanese Discourse by Advanced Learners
  • 上級日本語学習者の談話における「は」と「が」の知識と運用 : 未出か既出かによる使い分けに着目して
  • ジョウキュウ ニホンゴ ガクシュウシャ ノ ダンワ ニ オケル 「 ワ 」 ト 「 ガ 」 ノ チシキ ト ウンヨウ : ミシュツ カ キシュツカニヨル ツカイワケ ニ チャクモク シテ
  • Dependence of Oral Production and Acceptability of Referent Markers <i>wa</i> and <i>ga</i> on Whether the Noun Referent is Previously Introduced
  • ――未出か既出かによる使い分けに着目して――

この論文をさがす

抄録

<p> 本研究は,上級学習者の談話における「は」と「が」の習得について,運用実態の調査と知識を測る課題という相互補完的なアプローチにより,日本語指導につながる新たな知見を示すものである。具体的には,談話の先行文脈に対象が未出か既出かによる「は」と「が」の使い分けについて,発話産出課題と受容性判断課題を用いて調査した。</p><p> その結果,学習者は様々なストラテジーを使いつつ標識の選択をしており,運用面では母語話者に近い使い分けが見られる部分もあるが,未出,既出という言語知識に従って標識を使い分ける段階には至っていないことが分かった。このことから日本語教育において,「は」と「が」の使い分けについて指導を行う際には,ある程度の長さがある談話教材を用いて,文脈を重視した活動を行うとともに,自動化を促すことを意識していくことが効果的であると考える。</p>

収録刊行物

  • 日本語教育

    日本語教育 166 (0), 77-92, 2017

    公益社団法人 日本語教育学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ