サーモグラフィを用いる豚の体表面温度変化の機械学習アプローチによる推定

  • 味藤 未冴来
    筑波大学・大学院システム情報工学研究科・知能機能システム専攻
  • 川岸 卓司
    筑波大学・大学院システム情報工学研究科・知能機能システム専攻
  • 水谷 孝一
    筑波大学・大学院システム情報工学研究科・知能機能システム専攻 筑波大学・システム情報系・知能機能工学域・音響システム研究室
  • 善甫 啓一
    筑波大学・大学院システム情報工学研究科・知能機能システム専攻 筑波大学・システム情報系・知能機能工学域・音響システム研究室
  • 若槻 尚斗
    筑波大学・大学院システム情報工学研究科・知能機能システム専攻 筑波大学・システム情報系・知能機能工学域・音響システム研究室
  • 久保田 祥史
    全国農業協同組合連合会・飼料畜産中央研究所・養豚研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of Body Surface Temperature Change of Swine Using Thermography by Machine Learning Approach
  • サーモグラフィ オ モチイル ブタ ノ タイヒョウメン オンド ヘンカ ノ キカイ ガクシュウ アプローチ ニ ヨル スイテイ

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抄録

養豚農家の繁殖作業において,繁殖雌豚の発情を見逃すと重大な損益となる。発情の確認には,多頭の豚を経験に基づき注意深く観察する必要があることから作業者への負担が大きい。定量的な発情確認の手法として先行研究では,この発情は外陰部表面温度の変化をサーモグラフィを用いて温度計測することで確認できるとされているが,周囲温度などの外部環境の影響を受けやすいことが報告されている。そこで本稿では,サーモグラフィを用い温度計測し,外陰部の他に臀部の表面温度,室内の温度情報や豚舎外部の気温などの外部環境要素5つを抽出し,これらの影響を除いた外陰部温度を推定する。外陰部温度の推定には機械学習を用いた3つの回帰分析を用い評価した。結果として,外部環境要素としては豚の臀部・豚舎の気温および豚舎の地域の気温を説明変数として用いることで,どの手法においても1.4 ℃以下の誤差で外陰部温度の推定を行うことができた。また本手法により,発情による温度変化を正しく推定することができることが示唆された。

収録刊行物

  • 農業施設

    農業施設 48 (2), 84-91, 2017

    農業施設学会

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