外来職員の麻疹、風疹、流行性耳下腺炎、水痘に対する免疫獲得状況 : 「院内保管記録」と「今回の血清抗体価測定結果・質問紙調査結果」との比較によるワクチン接種プログラム構築に向けた検討

書誌事項

タイトル別名
  • Antibodies against Measles, Rubella, Mumps and Varicella among Hospital Outpatient Department Health-Care Personnel : Establishment of a vaccination program based on a comparison of "hospital records" and "the results of the present seroprevalence survey and questionnaire survey"
  • ガイライ ショクイン ノ マシン フウシン リュウコウセイ ジカセンエン スイトウ ニ タイスル メンエキ カクトク ジョウキョウ : インナイ ホカン キロク ト コンカイ ノ ケッセイ コウタイカ ソクテイ ケッカ シツモンシ チョウサ ケッカ トノ ヒカク ニ ヨル ワクチン セッシュ プログラム コウチク ニ ムケタ ケントウ

この論文をさがす

抄録

目的:麻疹、風疹、流行性耳下腺炎、水痘の抗体検査歴とワクチン接種歴について、院内に保管されている記録(以下、院内保管記録)と質問紙調査の結果および免疫獲得状況の結果を併せて解析し、ワクチン接種プログラムの構築に向けた今後の課題を明らかにする。 方法:A県内1病院の外来職員102人を対象とした。院内保管記録による抗体検査歴とワクチン接種歴を情報収集し、抗体検査歴や予防接種歴などの質問紙調査と血清IgG抗体価を測定した。 結果:今回の抗体測定による抗体陽性者は、麻疹98人、風疹99人、流行性耳下腺炎96人、水痘94人であり、風疹は、院内保管記録より今回の抗体測定結果の方が、抗体陽性者の割合が有意に増加した(p<0.01)。院内保管記録において抗体検査結果が抗体陰性および判定保留と判定されている者のうち、ワクチン接種歴が確認できた者は、麻疹3人中1人、風疹16人中16人、流行性耳下腺炎32人中6人、水痘7人中0人であった。抗体検査歴「有」の院内保管記録と質問紙調査の一致率は、麻疹71.6%、風疹78.4%、流行性耳下腺炎62.7%、水痘59.8%であった。 結論:風疹は、ワクチン接種できるように積極的に関わった結果、ワクチン接種対象者に対してワクチン接種を行い、抗体陽性に繋がっていることが明らかとなった。風疹以外の3疾患に対してもワクチン接種の推奨を強化すること、抗体検査歴やワクチン接種歴について個人で正しく認識できるように教育することなどが明らかとなった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ