重症心身障害児(者)における入浴用チェアに対するニーズ

  • 髙橋 恵一
    秋田大学大学院 医学系研究科 保健学専攻 作業療法学講座 作業療法士

書誌事項

タイトル別名
  • Requirements for a bathing chair for children (persons) with severe motor and intellectual disabilities.
  • ジュウショウ シンシン ショウガイジ(モノ)ニ オケル ニュウヨクヨウ チェア ニ タイスル ニーズ

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抄録

重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))の入浴介助の負担を軽減するための入浴用チェアのデザインを検討するために、重症児(者)の保護者を対象としたアンケート調査を行い、ニーズの把握を行った。得られた回答内容を質的分析手法で分析した結果、入浴介助における不便や苦労していることとして、「浴室の狭さ」や「子どもの成長」によって介助負担が大きいことが示された。既存の入浴用チェアを使用しても解決されない問題では、「浴槽の出入り時の負担」「低い位置での介助の負担」などが示され、改善・追加してほしい機能としては、使用後の手入れのしやすさや、肌触りなどのシートの素材の改良、高さ調整機能を求める要望などが挙げられていた。新しい入浴用チェアに求める機能や構造として、介助者の介助動作の負担を軽減するための要望だけでなく、「コンパクトなもの」「折りたたみできるもの」といった使用後の収納を考慮した構造や、「カビないもの」「速乾性の高いもの」などの手入れのしやすいものに関する要望も多いことが示された。

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