<i>In vitro</i>模擬消化試験での異なる胃消化環境における米飯粒の糖質消化性および組織構造の変化

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in Starch Digestibility and Tissue Structure of Cooked Rice Grain Under Different <i>In vitro </i>Simulated Gastric Digestive Conditions
  • In vitro模擬消化試験での異なる胃消化環境における米飯粒の糖質消化性および組織構造の変化
  • In vitro モギ ショウカ シケン デ ノ コトナル イ ショウカ カンキョウ ニ オケル ベイハンリュウ ノ トウシツ ショウカセイ オヨビ ソシキ コウゾウ ノ ヘンカ
  • Changes in starch digestibility and tissue structure of cooked rice grain under different in vitro simulated gastric digestive conditions

この論文をさがす

抄録

<p>本研究は,米飯粒を試料とした異なる胃消化環境の2段階の胃小腸系in vitro消化試験を実施し,糖質消化率および構造的特性の変化の調査を目的とした.米飯粒の糖質消化率は,胃消化環境に関わらず120分間の胃消化過程でほぼ0%を示し,続く240分間の小腸消化過程で88.1~100.3%まで上昇した.米飯粒表面は,炊飯後において滑らかであったのに対し,胃消化後において組織の崩壊と,胚乳細胞,デンプン顆粒,細胞壁および繊維状物質が観察された.胃消化時における強酸およびペプシンが米飯粒の硬さおよび付着性に影響し,胃消化前後において米飯粒の硬さは9.4Nから2.5~4.2Nに,米飯粒の付着性は0.33kJ/m3 から0.10~0.18kJ/m3 にそれぞれ有意に減少した.小腸消化後における米飯粒表面には,デンプンが欠如した無数の細胞壁が観察された.これらの結果から胃消化環境は,胃消化時の米飯粒の力学物性に影響するものの,米飯粒の糖質消化率や細胞壁で構成される構造体に対しては大きな影響を及ぼさないことが明らかとなった.</p>

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (34)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ