照葉樹原生林と他の森林環境において腐肉に誘引された シデムシ・糞虫群集

書誌事項

タイトル別名
  • Silphid and dung beetle assemblages lured by carrion in old-growth evergreen broad-leaved forests and other forest environments
  • テリハジュ ゲンセイリン ト タ ノ シンリン カンキョウ ニ オイテ フニク ニ ユウイン サレタ シデムシ ・ クソムシ グンシュウ

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抄録

宮崎県綾町において照葉樹原生林、壮齢針葉樹人工林、壮齢二次林、若齢二次林と開放地に腐肉を誘引餌としたピットフォールトラップを設置してシデムシ類と糞虫類を捕獲し、原生林依存種の検出と原生林と他の森林環境の群集の比較を行った。種数と多様度指数は、原生林よりも人工林や壮齢二次林の方が高い傾向がみられた。原生林依存種は検出されず、群集構造は原生林と壮齢針葉樹人工林や壮齢二次林の間に違いはなかった。多くの種は、異なる森林タイプに共通してみられる森林性ジェネラリストとみられるが、クロシデムシ、コクロシデムシおよびフトカドエンマコガネは、壮齢二次林の有意な指標種であった。一方、ツヤエンマコガネは、特に開放地と若齢二次林に多かった。これらのことから、開放地と若齢二次林は、原生林、人工林、壮齢二次林と群集構造が明確に異なっていた。

収録刊行物

  • 森林総合研究所研究報告

    森林総合研究所研究報告 19 (1), 105-114, 2020

    国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所

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