スウェーデンにおける障害者雇用・就労支援の動向 : 国営企業「サムハル(Samhall AB)」への訪問調査から

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  • スウェーデン ニ オケル ショウガイシャ コヨウ ・ シュウロウ シエン ノ ドウコウ : コクエイ キギョウ 「 サムハル(Samhall AB)」 エ ノ ホウモン チョウサ カラ

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抄録

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「北欧福祉国家と子ども・若者の特別ケア」研究チーム(代表:髙橋智日本大学教授・東京学芸大学名誉教授・放送大学客員教授)は、1994年から四半世紀以上にわたり北欧福祉国家(スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、アイスランド)を調査訪問(全23回)して、多様な発達困難を有する子ども・若者の発達支援・特別ケアのあり方について日本との比較研究を行ってきた。その一環として、本稿では2019年3月に実施したスウェーデン政府が100%の株式を保有する国営企業「サムハル(Samhall AB)」マルメ市事業所への訪問調査を通して、スウェーデンにおける障害者雇用や就労支援の動向について検討した。サムハルは障害者雇用・就労支援を目的に設置されたスウェーデン政府が100%の株式を保有する国営の株式会社・事業所であり、日本には見られない形態である。国・自治体だけでなくIKEA、Volvoなどの大企業とも取り引きを行っており、近年、障害者雇用に関する理解の促進とともに顧客層が拡がり、業績は大きく伸びている。サムハルは多様な障害種の当事者を対象とし、経済的安定性の確保とともに、事業所内外における就業により孤立的状態にある人々に社会との繋がりをもたらす役割を果たしている。日本においても、国営企業サムハルのような障害者雇用・就労支援のあり方について、積極的に検討する価値を有していると思われる。

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