健康日本21計画を支援する「地域・職域診断サービス」の開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of health assessment service for community and worksite
  • 公衆衛生活動報告 健康日本21計画を支援する「地域・職域診断サービス」の開発
  • コウシュウ エイセイ カツドウ ホウコク ケンコウ ニホン 21 ケイカク オ シエン スル チイキ ショクイキ シンダン サービス ノ カイハツ

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抄録

目的 ポピュレーション・ストラテジーの観点から,健康日本21計画を支援する「地域・職域診断サービス」を開発する。<br/>方法 地域・職域の定期健康診断データを収集して,都道府県レベル,市町村レベル,事業所レベルの健康障害や健康リスク要因の状況とその問題を明らかにし,市町村単位,事業所単位のより身近な小規模な集団を対象にした健康課題の具体的戦略を提案するアルゴリズムを構築する。そして,データの収集から診断結果報告書の発行までの作業プロトコールを作成する。<br/>結果 ①データの収集とデータベースの構築,②データの解析,③診断結果報告書の作成と発行という大きく 3 つの作業工程が必要である。①では,各都道府県において地域・職域の定期健康診断を実施する施設(健診機関)から定期健康診断データとして属性情報,検査情報,問診情報を収集する。②では,検査結果からみた健康異常と問診結果からみた健康リスク要因について,全国,都道府県,対象集団(地域であれば市町村,職域であれば事業所)の有所見率を算出して,対象集団の有所見率が全国の有所見率より大きい上位 3 項目を選択して,対象集団の問題リストを作成する。③では,問題リストにある 6 項目のグラフによる優先課題の提示と 3-4 個の具体的戦略の提案を行う。<br/>結論 「地域・職域診断サービス」は地域・職域の戦略的健康情報システムと優先課題を選定する実践的評価系を提供するとともに,対象集団における適用性,実現可能性を考慮した具体的戦略を提案することで,根拠にもとづいた公衆衛生を実現する。本サービスの利用は地域・職域の疾病予防対策において新たな進展をもたらし,健康日本21計画の推進につながると期待される。

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参考文献 (9)*注記

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