書誌事項
- タイトル別名
-
- Relation Between Echoic Utterance and Mental Development in Cleft Palate Infants
この論文をさがす
抄録
口蓋裂児は,幼児の言語発達過程にほとんど必らず見られる反響発話の時期に正常構音を習得していくので,構音発達面から見た手術適期は反響発話開始前である.われわれは手術適期を知るために,反響発話は幼児の発達段階のいつ頃開始されるかを調べた.<BR>1)対象:1歳4ヶ月から2歳8ヶ月の口蓋裂児51例,発達指数は,平均95.4(SD 13.56),分布は正規分布である.<BR>2)方法:反響発話,言語表出,操作行動,気がきく行動の項目について調べ,更に発達年齢,生活年齢を加えて,反響発話との相関を調べると共に,例数の分布についてx2検定を行った.<BR>3)結果:反響発話の開始と相関がある項目は<BR>a)表出される有意単語数が8語に達する.<BR>b)人形に有意味な操作ができはじめる.<BR>c)気がきく行動ができはじめる.<BR>d)発達年齢が1歳8ヶ月に達する.<BR>であった.又,x2検定によると,1%水準の有意差があった.<BR>以上から,反響発話開始前が適期とされる口蓋形成手術時期の決定には,これらの指標が有効であると思われる.しかし,生活年齢と反響発話開始との間には相関はなく,有意差もなかった.
収録刊行物
-
- Journal of Japanese Cleft Palate Association
-
Journal of Japanese Cleft Palate Association 9 (2), 117-124, 1984
Japanese Cleft Palate Association
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680429340928
-
- NII論文ID
- 130004586631
- 50001854147
-
- ISSN
- 03865185
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可