観念失行症患者の系列行為の再学習に対する認知的行動療法

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タイトル別名
  • COGNITIVE-BEHAVIOR MODIFICATION FOR PLANNING SEQUENTIAL ACTIONS IN A PATIENT WITH AN IDEATORY APRAXIA

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抄録

系列行為には失敗するが,その要素的行動は十分に行える42歳の観念失行症患者に,9系列行為の要素的行動を撮った写真を提示し,それを継時的に配列することを学習させて,系列行為の正しい実行を生起させることを試みた。訓練変数は,正反応に随伴させた社会的刺激(うなつく,ほほえむ,「そうですね」と言う)と,誤反応と著しい反応停止とに随伴させた正配列の提示とであった。効果判定のために,行動間のマルチプルベースライン計画を用いた。その結果,訓練変数は配列の学習に有効であり,その学習は当該系列行為の実行に効果をもち,さらに訓練した行為の増加につれて,他の行為への般化も認められた。

収録刊行物

  • 行動療法研究

    行動療法研究 14 (1), 31-37, 1988-09-30

    一般社団法人 日本認知・行動療法学会

被引用文献 (1)*注記

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