中枢神経系合併症を呈した紅斑熱の1例

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タイトル別名
  • A Case of Spotted Fever with Central Nervous System Involvement

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抄録

紅斑熱 (Spotted fever) とはつつが虫病類似の臨床症状を呈するリケッチア感染症であり, 高熱と紅斑状発疹を主徴とする疾患である.<BR>昭和59年に本邦初の報告がなされて以来, 三十数例の報告がみられているが, いずれも四国の東海岸及び九州に限られており, わが国の他地域よりの臨床報告は未だ認めない.われわれの経験した症例は千葉県で発症したという点に於て, 疫学上貴重な報告である.<BR>又, 本症例は意識喪失発作という中枢神経症状で発症した.<BR>紅斑熱における中枢神経症状の報告は本邦では初めてであり, われわれは本症例の臨床経過と脳波所見を追って観察し, 興味ある知見を得たので報告する.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 62 (12), 1192-1196, 1988

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (2)*注記

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