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抄録
23歳,男性.中等量のステロイド剤,および,免疫抑制剤の内服治療に対し抵抗性を示し,かつ,胃びらん合併のためステロイドパルス療法が施行不可能であった難治性の皮膚筋炎に対し,二重濾過血漿分離法による血漿交換療法を施行した.1日に1回,3,000mlの血漿処理4~5回の操作をもって1クールとし,計2クール行なった.その結果,筋力低下・易疲労感などの臨床症状は消失し,握力の増加も認められた.また抗核抗体,抗DNA抗体は著明に減少し,筋逸脱酵素であるCPK,ALD,GOT,GPTなどの血中の値も正常化した.病態生理がいまだ充分に解明されていない皮膚筋炎に対し,血漿交換療法が如何なる意義を有するのかは不明であるが,既知の治療薬に抵抗性を示した皮膚筋炎に対し血漿交換療法が有効性を示したので報告した.
収録刊行物
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- 日本皮膚科学会雑誌
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日本皮膚科学会雑誌 99 (14), 1467-, 1989
公益社団法人 日本皮膚科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205740563328
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- NII論文ID
- 130004682538
- 80004971566
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- ISSN
- 13468146
- 0021499X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可