Epidermoid Cystの炎症機序に関する研究

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タイトル別名
  • Study of the Mechanism of Epidermoid Cyst Inflammation.

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抄録

Epidermoid cystの炎症機序を考える目的で, 臨床的な炎症の有無と細菌培養結果との関連を調べたが相関性がみられなかった。このことより細菌が炎症に関して中心的な役割を果たしているとは考えられなかった。次に異物肉芽腫反応とケラチンの関連を, 組織学的に抗ケラチン抗体を用いたPAP法で調べたが, 巨細胞の胞体内に陽性物質が高頻度に認められ, 肉芽腫反応に対するケラチンの関与が示唆された。さらにこの点を検討するために, マウスを用いた実験で爪·表皮を材料にして異物肉芽腫の作製を試みた。その結果, 爪成分で異物肉芽腫を作製することができたが, 表皮成分ではほとんど肉芽腫を作製できなかった。以上の結果より炎症機序にはケラチンに対する異物反応が重要と思われた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 54 (3), 507-512, 1992

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (6)*注記

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