この論文をさがす
抄録
Intravascular papillary endothelial hyperplasia(IPEH)の5例を報告した.それぞれ48歳男の右足底,60歳女の左足底,47歳女の右足底,55歳女の左足底,40歳男の右頬に単発性の腫瘤として生じ,いずれも組織学的に真皮または皮下組織の血管腔内に一層の血管内皮細胞で被われた乳頭状構造を認め,かつ血栓の形成を伴っていた.本症の乳頭状構造につき,血栓の器質化の過程で出現した微小血管が互いに融合を繰り返した結果,管腔のふちどりをなす血管壁が,管腔内に一見とり残された形となり,これが乳頭状構造の本体であろうと考えられた.また本症において,血栓の形成とその器質化に伴う乳頭状構造の形成とが交互に繰り返されている可能性も指摘した.
収録刊行物
-
- 日本皮膚科学会雑誌
-
日本皮膚科学会雑誌 102 (9), 1127-, 1992
公益社団法人 日本皮膚科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680715180032
-
- NII論文ID
- 130004680626
- 80006645776
-
- ISSN
- 13468146
- 0021499X
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可