宮城県志津川湾におけるホシガレイ放流魚の食性

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抄録

ホシガレイ、Verasper variegatusは本州東北地方以南の沿岸各地の砂泥底に棲息する異体類であり、市場では活魚としての出荷が多い高級魚である。このため、近年では種苗生産に関する技術開発や人工孵化稚魚の放流並びに追跡調査も行われている。ホシガレイの食性については、口器の形状から海底表面を匍匐生活する甲殻類を捕食するとされ、このことを支持する数多くの知見が報告されている。ホシガレイは甲殻類を選択的に捕食するという共通認識ができあがりつつあった。著者らは、宮城県北部志津川湾においてホシガレイ放流魚の追跡調査の一環として食性調査を実施し、星口動物のスジホシムシ、Sipunculus nudusが、胃内容物全部を占める形で認められるというこれまでにない知見を得たので報告する。

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