草原景観の衰退が農村生態系の諸機能に及ぼす影響

  • 小路 敦
    (独) 農業・生物系特定産業技術研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 山本 由紀代
    (独) 国際農林水産業研究センター
  • 佐々木 寛幸
    (独) 農業・生物系特定産業技術研究機構畜産草地研究所
  • 須山 哲男
    (独) 農業・生物系特定産業技術研究機構北海道農業研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Functional Degradation of Rural Ecosystem with the Diminishment of Grassland Landscape
  • ソウゲン ケイカン ノ スイタイ ガ ノウソン セイタイケイ ノ ショ キノウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

わが国の農村地域において面積が急速に減少している半自然草原を, 今後, 維持・保全, 修復・再生すべき対象ととらえ, 地理情報システムおよび現地調査による解析を通じて, 草原景観の衰退が島根県三瓶山地域における生態系の諸機能に及ぼす影響を考察した。<BR>その結果,(1) 草原パッチはその時々の社会的背景を反映しつつ, さまざまに形態を変化させていること,(2) かつて密接であった草原と水田との関連が希薄になってきていること,(3) 草原植生は地域全体の生物多様性を維持するうえで重要な役割を果たしていること,(4) 草原衰退が土壌の物理的特性の変化を通じて, 地域の水文環境に比較的大きな影響を及ぼしている可能性があること, がわかった。

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