先人たちの「憲法」観 : "個人"と"国体"の間
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先人たちの「憲法」観 : "個人"と"国体"の間
(岩波ブックレット, No.518)
岩波書店, 2000.9
- タイトル読み
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センジン タチ ノ ケンポウカン : コジン ト コクタイ ノ アイダ
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注記
読者のために: p55
内容説明・目次
内容説明
本書では、これまで編者が折にふれ接してきた書きもののなかから、特に若い世代の人たちにも知ってほしいと思うものを、とりあげています。日本国憲法がそこにつながっている近代立憲主義とは、つまるところ、一人ひとりの個人がその生き甲斐をよりよく追求できるためにこの世の中を近づけてゆこう、という考え方です。それに対し、日本の近代を通して、立ちはだかってきたのが「国体」という考えです。この二つを対比する観点から思考のきっかけになる素材を中心に、編者としては選んでいます。各項目の並べ方は、一部の例外を除きテキストが公表された順序—日記の場合には書かれた日付になりますが—に従っています。歴史の流れを読みとってほしいからです。渡辺一夫の項をあえて最後に置いたのは、私たちの世の中の今のいまにまっとうに向き合おうとするとき、戦後のこの時点まで遡って「事ノ理」を考えてみることが必要ではないか、と考えるからです。
目次
- 共和のエートスを読みとる(玉虫左太夫『航来日録』)
- 「恢復的民権」と「恩賜的民権」(中江兆民『三酔人経綸問答』)
- 「人民ノ天然所持スル権利」(伊藤博文(首相)・森有礼(文相))
- 「党派なるものは」(『田中正造日記』)
- 立憲政治の外観と精神風土(永井荷風『紅茶の後』)
- 文芸・学問の自由と「反動者」(森鴎外「沈黙の塔」)
- 権力・金力と「個人」(夏目漱石「私の個人主義」)
- 「人類」「個人」「人間」か「国民」か(石橋湛山「一切を棄つるの覚悟」)
- 政治的良心と文化的発展を(馬場恒吾「国に人格がある」)
- 「国体ノ本義」(国体明徴に関する政府声明第二次)〔ほか〕
「BOOKデータベース」 より