月瀬幻影 : 近代日本風景批評史
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書誌事項
月瀬幻影 : 近代日本風景批評史
(中公叢書)
中央公論新社, 2002.3
- タイトル読み
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ゲツライ ゲンエイ : キンダイ ニホン フウケイ ヒヒョウシ
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注記
参考文献: p443-446
内容説明・目次
内容説明
風景は気分である—十九世紀スイスの孤独な思索者アミエルは、その『日記』のなかにこう書いている。気分は私たちの内面にうかぶ特殊に自由な風光だ。自然と人文の共同作業によって生まれた景観に人が出会うとき、気分と景観との相互的な働きかけのうちに風景は現われてくる。江戸後期の詩人たちは、このような風景のうちに遊び、その悦楽をことばに表現する名手ぞろいであった。彼らは風景をどのように観照したか。この本は、その作品の解読を通して、また現地の巡見を手がかりに、彼らの風景享受の作法と表現のありようを、文化史的、社会史的に解明した日本の風景の精神史である。
目次
- 第1章 詩人石雲嶺の生活と意見
- 第2章 藤枝詩壇における江戸シノワズリ
- 第3章 月瀬幻影—江戸シノワズリの風景発見
- 第4章 月瀬真景—景観制作者の風景感受
- 第5章 山水癖と殺風景—江戸シノワズリの風景原論
- 第6章 江戸シノワズリの風景作法
- 第7章 麦緑菜黄の景観と風景の自娯
- 第8章 浪漫無頼の子たち—江戸シノワズリの社会史
- 第9章 百姓衰微、田地荒廃—景観と風景の社会史
- 第10章 新しい知識人たちの風景—十九世紀三〇年代小考
- 第11章 生産の景観と風景
「BOOKデータベース」 より